温泉へ行こう PartⅡ
今回はPartⅡということで、ちょっと変わった温泉を紹介します。
<世界遺産 つぼ湯>
所在地 和歌山県田辺市本宮町
熊野三山の一つ、熊野本宮大社がある本宮町に「つぼ湯」という
世界遺産に登録されている温泉があります。
この温泉は「小栗判官蘇生の湯」という伝説が残っています。
常陸の国(現在の茨城)の一族であった小栗判官は、相模の大富豪・照手姫と恋に落ちます。
二人は照手姫の父親の許しを得ないまま結婚。しかし怒った父親によって、小栗判官は毒殺されてしまいます。
そうして地獄に落ちてしまった小栗判官でしたが、閻魔大王の同情を買い現世に戻ります。
しかしその姿は、哀れな餓鬼阿弥の姿。しかしそこで出会ったのは、故郷から追放された照手姫。
小栗判官とは知らずに一緒につぼ湯を目指して湯治をしたところ、なんと元の小栗判官の姿に戻った
という物語です。
簡素な小屋の中に2、3人が入ればいっぱいの天然岩の湯舟があります。
ちょっと熱めのお湯が熊野古道を歩いた後にはとても気持ちよく感じられます。
30分交代制となっており、すぐそばにある公衆浴場で受付をして番号札をもらい、
自分の番が来るまで待って入ります。
日によって時間によって七色に変わる「七色の湯」とも言われているそうですが、
私が入ったときは濁り湯のような感じでした。
熊野には他に、川原を掘ってオリジナルの温泉が楽しめる川湯温泉もあります。
大塔川をせきとめた野趣あふれる大露天風呂です。
川底から湧いている73度の源泉に、大塔川の清流を引き入れて40度前後に調整します。
周囲はよしず張りの囲いだけ、青空・星空を見上げながら入る開放感が好評です。
(12月から2月の冬季のみ)
<酸ヶ湯温泉>
所在地 青森県青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50番地
酸ヶ湯温泉は「およそ三百年前の貞享元年(1684)横内(現青森市内)に住む狩人小山内佐ヱ門四郎
が鹿をしとめそこない、その手負いの鹿を追って山へ入ったが、
傷を負っていたはずの鹿があっという間に岩山を駆け上がり逃げ去ってしまったそうです。
その俊敏さをみて不思議に思い、付近を探索したところ温泉が湧いているのを見つけ、
その温泉に薬効があることを知り「鹿の湯」と名づけ利用したという由来があります。
日本には美しい自然に囲まれた温泉地で、健康を維持回復する「湯治」という
伝統療法が昔からあります。酸ヶ湯はその環境が整ったすぐれた温泉地として
国民保養温泉地第一号に指定されました。
雲上の霊泉と称され、海抜900メートル余の高さにあり、
紫外線やアレルゲンの少ない清らかな空気と高地気候の作用が相まって、
3廻り10日で万病に効果が現われると云われています。
上手な温泉入浴は血行を促し体温を上げるとともに、免疫力を高め細胞を活性化させるとされています。
5つの源泉の泉質は、すべて酸性・含硫黄泉であり、「療養に適した温泉」(療養泉)
として効能が認められています。
【ヒバ千人風呂】混浴(女性専用時間あり)
「入浴のし方」 冷え性の場合
①まず「熱湯」に5分程入る
②「四分六分の湯」に5分程入る
③かぶり湯「冷の湯」を頭にかぶる
④打たせ湯「湯滝」で3分程度打たせる
⑤最後に再び「熱湯」に3分程入ってから上がる
実は、酸ヶ湯はまだ行ったことがないのですが、
湯治の日数の目安は10日位とされているそうなので、
時間に余裕ができたらのんびり行ってみたいと思っています。
猫好きのホッケ